変形性膝関節症を悪化させないために必要なセルフケアの方法

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一般の方向け記事

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変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、骨の表面の関節軟骨が様々な原因ですり減った結果、痛みや腫れが発生し、進行すると関節の変形が生じる病気です。

膝周りの痛みは、放っておくと悪化したり、変形の進行が進むことで椅子からの立ち上がり動作や、歩行に問題が生じる可能性があります。

階段を登る時に膝を押さえる中高年の女性

変形は徐々に進行していき、骨の状態・関節の状態は悪くなっていきます。
変形が酷くても痛みがない場合もありますが、変形がそこまで進行していなくても痛みが強い場合があります。

このように症状は非常に個人差がありますが、おおまかには3つの段階に分類されます。

3段階

  1. 初期症状
    長時間座ってから動き始める時、膝が固まって痛い。
    朝起きて膝を動かす時、固まっている感じがする。
  2. 中期症状
    歩く時に痛みがある。
    階段を上り下りする時、膝が痛くて踏ん張れない。
  3. 末期症状
    変形が悪化して、膝が完全に真っ直ぐ伸びない。真っ直ぐ立っても左右の膝がくっつかない。

『なぜこのように変形してしまうのか?』は、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、是非ご参照ください!

今回は、膝関節にかかる負担を少なくし、変形を進行・悪化させないために必要なストレッチ・エクササイズの方法をご紹介していきます!

膝が痛いけど、問題は膝にないことの方が多い?

膝は下半身の中でも、真ん中に位置する関節です。
上には股関節・下には足関節があり、この2つの関節の動きに膝は影響されやすいです。

股関節・膝関節・足関節を含む下肢全体のイラスト

スクワットをするときを例にします。
この動きは、股関節・膝関節・足関節を同時に曲げて、同時に伸ばしていきます。このとき、股関節を曲げないで動かそうとすると、膝を過剰に動かしてしまいます。こうなれば、膝にかかるストレスが増えてしまい、痛みを引き起こす可能性があります。つまり、『膝が痛いけど、痛みを引き起こしている原因は股関節にある』ということになりますね!

スクワットを行う男性。膝が出ているダメな例

膝は曲げ伸ばしの動きがメインとなり、捻る動きは非常に少ない関節になります。
反対に、股関節や足部は曲げ伸ばしに加えて、捻る動きも大きいのが特徴です。

股関節が硬くて捻れないために、膝に捻るストレスが加わってしまうことや、扁平足などが影響して膝に捻るストレスが加わってしまうことで痛みを引き起こす可能性があります。

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膝を良くするには、股関節や足関節を動かした方が良い!

上記で詳しく説明しましたが、痛みは膝周りにあるとしても、問題があるのは股関節や足関節であることの方が多いです。

そのため、セルフストレッチで行うことは、”股関節の曲げ伸ばし・捻る動き”、と”足首を曲げる動き”になります。

股関節では、特に内ももの筋肉やお尻の筋肉が重要となります。
この筋肉をストレッチで伸ばしていき、そのあと力を入れる練習をすることで、動かせる範囲が広がり安定感も増していきます。

足関節では、特にふくらはぎの筋肉が重要です。
この筋肉は膝裏からかかとの骨まで達しているので、膝の伸びが悪いという方はストレッチをしていくと良いでしょう!

では、それぞれストレッチやエクササイズの方法をご紹介していきますね!

内もものストレッチ

膝の内側の痛みがある方では特に、内ももの内転筋群のストレッチをすることで痛みが軽減しやすいです。

つま先を天井に向けるようにして立てることで、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)の硬さも改善することができるため、足首の動きも改善することが期待できます!

ストレッチ方法

  1. 股関節・膝関節が、約90度曲がる程度の高さの椅子やベッド・ソファに腰掛けます
  2. 片側の足をベッド・ソファにのせます
    椅子の場合は、椅子を2つ用意してその上に足を乗せましょう
  3. つま先と膝のお皿を天井に向けた状態を保持したまま、身体を前に傾けていきましょう
  4. 膝が曲がったり、足が内側に入ったりしないように気をつけましょう
  5. 太ももの内側・裏面、ふくらはぎの部分がストレッチされる感じがあると良いでしょう
  6. 各10回を2セットずつ行いましょう

※動作中に痛みを感じる場合は、姿勢や動き方が違う可能性があります。
※姿勢や動かす方向を変えても痛みが生じる場合は、エクササイズを中止してください。

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お尻のストレッチ

座っている時間が長いと、お尻の筋肉は圧迫されてしまうので、血流が悪くなり硬くなりやすいです。硬くなると筋肉の機能が低下してしまい、力も入りにくくなってしまいます。

そのため、股関節周りの柔軟性を改善し、お尻の筋肉の力を入りやすい状態にしていきましょう!

  • 背筋は伸ばして骨盤を立てて座ります。片方の足を組みましょう。
    足を組みます
  • 両方の手で膝を持ちます。左膝を右肩に向かって引きつけましょう。
    反対側の肩に引き寄せます
  • 上半身を左に捻ります。お尻の部分がストレッチされるようにしましょう。
    上半身も捻りましょう!
ストレッチ方法

  1. 座った姿勢で背筋を伸ばして、骨盤を前に傾けます。
  2. 片側の外くるぶしを太ももの上に乗せるようにして足を組みます。
  3. 膝を両手で把持し、反対側の肩の方向へ向かって引きつけます。
  4. 適度な伸張感を殿部に感じられたら、その状態で5~10秒保持します。
  5. 各10回を2セットずつ行いましょう。

※動作中に痛みを感じる場合は、姿勢や動き方が違う可能性があります。
※姿勢や動かす方向を変えても痛みが生じる場合は、エクササイズを中止し、他のものを試してみてください!

お尻・もも裏のエクササイズ

ストレッチで筋肉を緩めた後は、力を入れる練習をしていきましょう!

筋肉が硬くなるということは日常的にその部分に頼っているため、単に緩めるだけでは再び硬さが戻ってしまいます。
硬くなる部分に頼りすぎないよう、他の筋肉で支えれるように練習していく必要があります。

  • 仰向けで寝て、両膝を曲げます
    仰向けで両膝を曲げます
  • 片方の膝を曲げて抱えましょう
    片脚を抱えましょう
  • もう一方の足で踏ん張って、お尻を持ち上げます
    お尻を持ち上げましょう
エクササイズ方法

  1. 仰向けになって、膝を90度以上曲げます
  2. 片側の足を両手で抱えて、太ももの前側をお腹にくっつけます
  3. もう一方の着いている足で軽く踏ん張り、お尻を持ち上げます
  4. お尻をあげたところから、さらに踏ん張り身体を持ち上げます
  5. 膝が左右にブレないこと、腰を反らないことの2つに注意しましょう
  6. 各10回を2セットずつ行いましょう

※動作中に痛みを感じる場合は、姿勢や動き方が違う可能性があります。
※姿勢や動かす方向を変えても痛みが生じる場合は、エクササイズを中止しましょう。

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ふくらはぎのストレッチ

皆様が既に知っているような、”ふくらはぎ・アキレス腱のストレッチ”でも大丈夫です。

立って体重をかけると膝が痛いという方は、こちらの寝ながらできるストレッチをお試しください!

  • 膝・股関節を曲げます
    股関節・膝関節を曲げます
  • 足首を返して膝を伸ばします
    太ももの裏を把持します
  • 太ももの裏からふくらはぎに伸びる感じがあると良いでしょう
    膝を伸ばします
ストレッチ方法

  1. 仰向けに寝て、片脚の太もも裏を持ちます
  2. 足首を曲げます
  3. 足首の位置を保持したまま、膝を伸ばしていきます

※膝が内側・外側にブレないように注意しましょう
※足首を曲げた状態(背屈)を緩めないようにしましょう

適度にストレッチ感を感じたら2-3秒保持しましょう!

10回を2-3セット行いましょう。
一度にまとめて行うよりも、1日に2〜3回に分けて行うことをオススメします!

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