テニス肘の原因とストレッチ方法

スポーツ・怪我
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テニス肘とは

今回は、肘の外側の構造と痛みの発生機序を解説し、簡単なセルフチェックとストレッチ方法をご紹介していきます。

肘の外側の痛みは、上腕骨外側上顆炎じょうわんこつがいそくじょうかえんといわれ、別名・テニス肘ともいわれます。

また、テニスをしていない人にも生じ、特にデスクワークでキーボード操作が多かったり、家事動作を日常繰り返す中で痛みが生じることがあります。

手は日常的に頻繁に使用するため、痛みが生じている期間が長くなってしまうこともあり、悩まされている方も多いのではないでしょうか?

肘の外側の構造

肘の外側に痛みが生じる場所は、上腕骨外側上顆じょうわんこつがいそくじょうかといわれる、肘の少し上(肩に近い方)の骨の出っ張り部分に生じます。

肘関節周囲の骨突起と靭帯

この出っ張りは、肘の内側と外側の両方にありますが、そのうちの外側が外側上顆になります。

この部分には、前腕や手首・指を動かす筋肉が重なりあって付着しています。

筋肉

  • 回外筋かいがいきん
    肘を90度曲げた状態で、手のひらを天井に向ける動き(前腕回外ぜんわんかいがい)に作用する
  • 短橈側手根伸筋たんとうそくしゅこんしんきん
    手首を持ち上げる・手首を返す動き(手関節背屈しゅかんせつはいくつ)に作用する
  • 長橈側手根伸筋ちょうとうそくしゅこんしんきん
    手首を持ち上げる・手首を返す動き(手関節背屈しゅかんせつはいくつ)に作用する
  • 総指伸筋そうししんきん
    手の指を伸ばす動きや、手首を返す動きに作用する
  • 尺側側手根伸筋しゃくそくしゅこんしんきん
    手首を持ち上げる・手首を返す動き(手関節背屈しゅかんせつはいくつ)に作用する

以上の中で、外側上顆の最も出っ張り部分に付着しているのが短橈側手根伸筋たんとうそくしゅこんしんきんになり、痛みに対して大きな影響を与えます。

前腕伸筋群のイラスト

筋肉以外には、橈骨とうこつを多い、尺骨との安定に寄与する『橈骨輪状靭帯とうこつりんじょうじんたい』が存在します。

関節の周りは、『関節包かんせつほう』に覆われており、肘関節や前腕(肘から手首までの間)は安定しています。

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テニス肘の痛みの原因

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)の痛みの原因は、主に筋肉の問題であることが多いです。

先ほどの5つの筋肉のなかで痛みにもっとも関与しているのは、短橈側手根伸筋たんとうそくしゅこんしんきんになります。

その次に多いのは、指を動かすのに作用する総指伸筋そうししんきんになります。

前腕伸筋群のイラスト

これらの筋肉が収縮することで、筋肉の付着する部分が引っ張られてしまい、炎症が起きることで肘の外側に痛みが生じます。

炎症が生じる原因

ではなぜ、この筋肉の付着する部分で炎症が生じるのでしょうか?

それは、その筋肉の収縮(力が入り、筋肉が縮こまる状態を指します)が過剰になることで、骨には引っ張られるようなストレスが生じることが影響します。

骨自体が伸びたり縮んだりはしないため、このようなストレスが加わることになります。

しかし、他にも筋肉が存在する中で、なぜこの2つにストレスが集中するのでしょうか?
これ関しては、前腕回内の状態で手首や指を使うことが多いことが原因となります。

前腕回外・回内の動きの示したイラスト

例えば、前にあるものを取ろうとした時の状態です。
軽いものだと問題はないですが、重たいものとなるとその負荷に筋肉が耐えられなくなります。

たった一回でなることは少なく、頻回に繰り返されることが発症の引き金となってくる訳です。

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姿勢や動作の影響

デスクワークにおけるキーボード操作など、指を使うと痛みが生じる場合は、前腕回内以外にも、肩甲骨や肩関節の状態も大きく影響してきます。

猫背の姿勢で腕を伸ばして、身体のより遠くで操作している場合、からだの軸からの距離が長くなるため、指先の筋肉にかかる負担は増加します。

パソコン作業で姿勢が悪い女性のイラスト

この場合、肩甲骨を寄せてなるべくいい姿勢をとると、症状が緩和することもあります。

テニスをする時に痛みが生じる方は、肩甲骨の動きの狭さや胸郭(胸回り)を捻る範囲の狭さ・左右差がある結果、そのしわ寄せが肘に集中してしまうこともあります。

テニスのバックハンドショット

さらに深く掘り下げると、股関節にも問題があることで、肘の痛みの症状がなかなか改善しないということにもあります。

つまり、前腕の動きが第一の原因の可能性はありますが、その他の肩甲骨・肩関節や胸郭の影響も受けるため、これらを考慮する必要性があります。

※手首や手の部分に問題がある場合もありますが、ここでは割愛させていただきます。

簡単チェック方法

ここでは、外側上顆炎に対する簡単なセルフチェック方法をご紹介します!

  1. 肘を伸ばし指は開いた状態で、手首を上げ下げします
  2. 肘を伸ばし指は握った状態で、手首を上げ下げします

①で症状が出たけど、②で症状が軽減した場合は、総指伸筋そうししんきんの問題が考えられます。

①では症状が出ず、②で症状が出た場合、短橈側手根伸筋たんとうそくしゅこんしんきんの問題が考えられます。

どちらも痛みがある場合、両方の筋肉に痛みが生じている可能性はありますが、1と2の差を比べると、より負担のかかっている方が判断できます。

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前腕伸筋群のセルフケア方法

調べるとよく掲載されているのが、前腕のストレッチになります。

しかし、痛みが強い時にはストレッチすら行うことが難しかったり、少し手首を動かしただけで痛いことがあります。

そのため、今回は軽いマッサージと筋肉を使う動きを組み合わせて行うものをご紹介します。

  1. 肘を90度程度曲げた状態で、手のひらは床面に向けます
  2. 外側上顆(肘の外側の骨の出っ張り部分)の少し下に筋肉があるので、そこに指を引っ掛けます
  3. 手のひらを天井に向けるように(前腕回外)動かします
  4. 前腕を動かすことで、指を引っ掛けている部分の筋肉をマッサージすることができます
    痛いけど気持ちいい程度の圧を加えると良いでしょう。

※特に何も感じないという場合は、指を引っ掛けている部分を間違えている場合がありますので、その周辺を少し探るようにしてみてください
※前腕の真ん中くらいまで、まんべんなく場所をずらしながら2〜3分ほど行いましょう。
※時間を見つけた時にこまめに行いましょう

これを行うことで、痛みを引き起こす筋肉の緊張を軽減させることができます。

また、前腕回外の運動を行うことで、回外方向へ動かせる範囲が改善したり、筋肉を使うため肘が安定し周りの筋肉の緊張を軽減することが期待できます。

普段の生活の中では、前腕回内の状態で腕を使うことを減らすことが大事です。
重たいものを持つ時などは、手のひらを天井に向けた前腕回外の状態で行うように心がけましょう。

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