膝の痛みは骨盤や股関節から影響を受けている!

一般の方向け記事

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膝と骨盤の動きの関係

ヒトの下半身は、ある場所”A地点”からある場所”B地点”へと移動するために機能します。

その移動の仕方としては、“歩く”という動きがメインとなります。

歩くのは、膝だけが単独で動くことはなく、股関節・骨盤、足首、体幹の動きも含まれます。

ウォーキングをする女性

また、歩く時には両脚と片脚の時が交互に存在する動きになるので、立ち姿勢や片脚立ちの状態も関連してきます。

そこで今回は、『立つ→片脚で立つ→歩く』という順番で、股関節・骨盤の動きと膝の動きの関係に着目していきます!

立ち姿勢での膝と骨盤の関係

まずは立っている姿勢において、膝と骨盤がどのように関係しているのかをご紹介します。

“X脚”や”O脚”といった膝の向きについて、聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?

膝が内向いているのを”X脚”、膝が外に向いているのを”O脚”と言います。

O脚とX脚のイラスト

立ち姿勢において、骨盤が後傾して背中が丸くなると、膝は曲がります。これが膝と骨盤の関係になります。

胸郭が後弯し骨盤は後傾しているイラスト
膝は曲がると、膝関節にかかる負担が徐々に大きくなります。
また、太ももは外側に開いてしまい、”O脚”になっていく傾向にあります。

正常な膝とO脚

反対に、腰が反って骨盤が前傾になると、膝が内側に向きやすい傾向にあります。
これも、膝の内側の筋肉や靭帯、膝の外側の半月板などにかかる負担が増える膝の位置になります。

※上記はほんの一例であり、必ずこのようになるわけではありません。骨盤が後傾している状態でもX脚になってしまうことや、骨盤が前傾している状態でO脚になってしまうこともあります。

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片脚立ちでの膝と骨盤の関係

次に片脚で立つときの、骨盤と膝の関係です。

例えば左脚で立ったときに、骨盤が左側に移動しすぎてしてしまう場合、左膝は外側にブレやすくなります。

片脚立ちのイラスト
この時、骨盤の左側は上にあがることで重心が右側に崩れて、さらに左膝は外側にブレやすくなります。

片脚立ち時の骨盤傾斜

反対に、骨盤の右側が上にあがることで重心が左側に崩れて、左膝は内側にブレやすくなります。

片脚立ちの時の骨盤傾斜2

これらが生じる原因として一般的には、お尻の筋肉の機能が悪くなっているということが挙げられます。

中殿筋と小殿筋

このお尻の部分の筋肉のストレッチをしたり、トレーニングをすることは、片脚立ちバランス機能を改善するための一助になると思います。

歩くときの膝と骨盤の関係

立ち姿勢から片脚立ちときて、最後は歩くという動きに着目していきます。

ここでは、足を前についた瞬間の部分に焦点を当てていきます。

例えば、右足をついたときに、骨盤の右側が前にきているとします。すると、太ももの骨(大腿骨)も一緒に動き、右膝は内側を向いてしまいます。
そのまま体重が乗っかるので、歩き始めや長時間歩いていると膝の内側が痛くなってきます。

歩行時の骨盤前方回旋

“O脚”に変形している場合も、この動きが起こる可能性があります。
その場合、膝が内側に向いた直後に膝が外側に戻ろうとする動きが加わります。
そうなってしまうと、膝の内側の関節の部分には圧迫されるストレスが増えるので、膝の内側の痛みにつながります。

これらの場合でも、骨盤の右側が前に来すぎないよう、お尻の筋肉の柔軟性が必要になってきます。

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お尻の筋肉のストレッチ

このストレッチは、座ったまま手軽に行えるため非常にオススメです。

走る時の足の接地時において、膝と骨盤の位置関係を改善するために行います。

股関節周りの柔軟性を改善し、お尻の筋肉の力を入りやすくするために行います。

  • 背筋は伸ばして骨盤を立てて座ります。片方の足を組みましょう。
    足を組みます
  • 両方の手で膝を持ちます。左膝を右肩に向かって引きつけましょう。
    反対側の肩に引き寄せます
  • 上半身を左に捻ります。お尻の部分がストレッチされるようにしましょう。
    上半身も捻りましょう!
ストレッチ方法

  1. 座った姿勢で背筋を伸ばして、骨盤を前に傾けます
  2. 片側の外くるぶしを太ももの上に乗せるようにして足を組みます
  3. 膝を両手で把持し、反対側の肩の方向へ向かって引きつけます
  4. 適度な伸張感を殿部に感じられたら、その状態で5~10秒保持します
  5. 各10回を2セットずつ行いましょう

※動作中に痛みを感じる場合は、姿勢や動き方が違う可能性があります。
※姿勢や動かす方向を変えても痛みが生じる場合は、エクササイズを中止しましょう

お尻の筋肉のエクササイズ

このエクササイズは仰向けで寝た状態で行うものです。

歩いてるときの接地で痛い、立ち上がる時に膝が痛い、自転車で踏み込む時に痛いという方にお勧めです。

お尻の筋肉を使うことで、膝周りの筋肉の緊張を軽減することができ、膝と骨盤の位置関係を良くすることが期待できます。

  • 仰向けで寝て、両膝を曲げます
    仰向けで両膝を曲げます
  • 片方の膝を曲げて抱えましょう
    片脚を抱えましょう
  • もう一方の足で踏ん張って、お尻を持ち上げます
    お尻を持ち上げましょう
エクササイズ方法

  1. 仰向けになって、膝を90度以上曲げます
  2. 片側の足を両手で抱えて、太ももの前側をお腹にくっつけます
  3. もう一方の着いている足で軽く踏ん張り、お尻を持ち上げます
  4. お尻をあげたところから、さらに踏ん張り身体を持ち上げます
  5. 膝が左右にブレないこと、腰を反らないことの2つに注意しましょう
  6. 各10回を2セットずつ行いましょう

※動作中に痛みを感じる場合は、姿勢や動き方が違う可能性があります。
※姿勢や動かす方向を変えても痛みが生じる場合は、エクササイズを中止しましょう。

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まとめ

膝関節と股関節・骨盤の関係性は筋肉のつながりだけではなく、身体の動き・重心の位置によっても関係しています。

ストレッチはしてるけど良くならない、身体はもともと柔らかいのに膝が痛くなってしまうという方は、身体の動き・重心の位置に問題があることが多いです。
そのような方は、筋肉を使うエクササイズ、身体の動きを修正するエクササイズに取り組むようにすると良いでしょう!

また、普段の生活の中において、”膝の位置や向きはどのようになっているか”を、今一度気にしてみると良いでしょう。

皆様が頻回に行なう動きの中に、現在抱えている膝の悩みの原因があるかもしれません。

コメント

  1. […] 膝の痛みは骨盤や股関節から影響を受けている!歩く時や立ち上がる時などに感じる膝の痛みは、実は膝は問題ではなく股関節や骨盤に問題がある可能性があります。立つ姿勢や片脚立 […]

  2. […] 膝の痛みは骨盤や股関節から影響を受けている!歩く時や立ち上がる時などに感じる膝の痛みは、実は膝は問題ではなく股関節や骨盤に問題がある可能性があります。立つ姿勢や片脚立 […]