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からだが痛くなってしまう要因
今回の記事では、『特にきっかけがないのに、急に身体のどこかの部分に痛み・違和感が生じてしまう要因はなにか?』を解説していきます。
私は整形外科クリニックでリハビリテーションを行なっておりますが、この『特に思い当たるきっかけがない』という状況は大半の方に当てはまります。
なにかきっかけがあって身体が痛くなってしまうのは”怪我”ですが、それ以外のほとんどは”病気”です。
この”病気”というのは、身体に何かあった時に生じますよね。例えば、風邪を引いたり、内臓の不調であったりです。
関節や筋肉に対して問題が生じている場合、そのことを”痛み”として異常を知らせているということです。
風邪薬や胃腸薬などを服用すれば、風邪や内臓の不調は改善することができるかもしれません。
しかし、身体の痛みに対しては、痛み止めを服用しても治るわけではありません。ただ症状を抑えているだけであり、痛み止めを服用しなくなれば痛みが再発してくることが多いです。
これまで蓄積された疲労やストレスが、結果として痛みになっているわけです。
つまり、疲労やストレスを取り除いてあげない限り、再び蓄積されて”痛み”として発症してしまうということです。
身体に対する局所的な疲労やストレスは、”日々の生活習慣”・”姿勢や身体の動かし方”などにより加わります。そして、姿勢や身体の動かし方に関しては、”過去の怪我や手術による影響”を大きく受けることになります。
そのため、これらに関してそれぞれ詳しく解説していきます。
日々の生活習慣
日々の生活習慣においては、様々な事が考えられます。
普段座っている姿勢や立つ姿勢、歩き方、寝る体勢などが影響します。また、座っている姿勢に関しては、椅子に座っているのか、床にクッションを敷いて座っているのかなども影響してきます。
それぞれが、どのように影響しているのでしょうか?
姿勢や動作
座っている姿勢がわかりやすいと思いますので、それを例にします。
猫背の状態で座っていると、背中から腰にかけて常に丸くなっている状態です。背中・腰の筋肉は引き伸ばされた状態にありますので、一見休まっているように見えて常に緊張している状態にあります。
皆さま”輪ゴム”はご存知かと思いますが、これが常に”ピン”と張っている状態です。長時間この姿勢が続いてしまうと筋肉は悲鳴をあげてしまい、やがて痛みとして身体にお知らせしてくれます。
ただ、輪ゴムも常に引き伸ばされていると、”ビヨンビヨン”にたるんでしまいます。これは筋肉にも同様に生じますので、この姿勢に慣れてしまうと筋肉が伸びきってしまい、力が入りにくい状態になります。
この状態では、からだを支える機能が働かなくなってしまうので、腰の椎間板や関節にも大きな影響を及ぼし痛みに繋がります。
職場環境
次に職場環境です。
座面の硬さ
椅子に座っている時間が長い場合、この座面の硬さが影響します。
座面が柔らかければ良いのですが、硬い場合はお尻の筋肉が圧迫される事で血流が悪くなってしまい、筋肉が硬くなってしまう要因の一つになります。
お尻の筋肉が硬くなってしまうと、股関節の可動範囲が狭くなってしまい、腰に加わる負担が大きくなってしまいます。
背もたれの傾斜
背もたれの傾斜も関係します。
後ろにもたれる傾斜が強い場合、背中が丸くなり頭は前に移動することとなります。
背もたれに寄りかかっているので腰は大丈夫だとしても、首に大きな負担が加わりますので、肩・首の凝りや腕の痺れを引き起こしてしまう要因となり得ます。
デスクの高さ
そのほか、机・デスクの高さも関係してきます。
高い場合は肩がすくんでしまい、常に首・肩周りの筋肉を緊張させてしまいます。
逆に低い場合は覗き込むようになってしまうので、頭が前に位置することとなり、首の筋肉・関節に大きな負担を与えてしまいます。
心理的ストレス
そのほか、日常的に加わる心理的ストレスも大きな問題となります。
仕事で緊張している場面では、からだは常に緊張状態にあります。胸を張り、”ピシッ”とした姿勢を取らなければいけない場面も多いかと思います。
この場合、呼吸が浅くなってしまう傾向にあり、息が吐けていない状態になります。これでは、お腹の力が入らなくなってしまうので、腰が反ってしまい腰痛を引き起こしたりします。
また、何か失敗して落ち込んでしまう場合では、背中が丸くなって猫背になってしまう傾向にあります。
このように、心理的な問題とからだの姿勢は相関関係があるということです。
なにか心理的に負担を感じた時には、ご自身なりのストレス発散方法を見つけて置く事が大切ですね!
緊張する場面が多い方はお風呂に浸かったりストレッチしたりしてリラックスを、落ち込んでしまった場面ではエクササイズなどで身体を動かす事をオススメします!
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過去の怪我や手術
上記の他に、過去の怪我や手術も大きく影響してきます。
多い例としては、足首の捻挫です。捻挫した後、適切に動かす練習をして足首の機能を改善しないと、足首が硬くなってしまったり、からだのバランス機能が悪くなってしまいます。
バランス機能が悪くなってしまうと、代わりに膝や股関節・骨盤で補完しようとして過剰に緊張させてしまいます。これが継続すると、それぞれの関節において問題が生じてしまうのは容易に想像できるかと思います。
これは骨折も同様です。たとえ、手足の指の骨折でさえ大きな影響を及ぼします。
一定の期間で体重を適切にかけられない場合や手で作業を思うようにできない場合、からだは庇って動きますので、適切ではない動きを強いられます。これを続けてしまうと、怪我のことを忘れた頃に違う場所が痛くなってしまうということです。
手術で切開した場合、その周辺の筋肉の機能が低下してしまう恐れがあります。
内臓の問題で、お腹を切って手術した場合においては、特に腹筋が弱くなってしまう可能性が高いです。こうなると、背中を丸めた猫背姿勢になってしまいやすく、腰・首に大きな負担がかかってしまいます。
また、からだの中心部分の支えがなくなってしまうため、腰・首のみならず様々な場所へ痛み・違和感などの症状を引き起こす可能性もあります。
まとめ
今回の記事では、『きっかけがないのに身体の痛みが生じてしまう理由』を解説しましたが、それぞれ単独の問題ではなく、複数の問題が関与する場合があります。
また、影響する順番も”人それぞれ”ですので、原因探しをしようとすると堂々巡りになってしまうことがあります。
ただ目に見えて分かることは、『からだの姿勢や動き方』になります。これはその人のからだの結果が反映されていますので、これを指標にしていく事が良いでしょう。
ご自身のからだを、ご自身の力でコントロールしていく事が大切です!
我々のような専門家がそのサポートを行って参りますので、ぜひ気軽にご相談いただければと思います!
コメント
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