整形外科クリニック勤務PTがオススメする!臨床に役立つリハビリ関連の書籍

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整形クリニック勤務PTがオススメする運動器リハビリ関連書籍 コラム

今回の記事では、これまで実際に私が書籍を購入し学習してきた中で、「とても良かった!」と感じる書籍についてご紹介していきます。

普段は整形外科クリニック、そしてパーソナルトレーナーとして活動しておりますが、あらゆる場面において活かされる基礎知識から臨床で役立つ知識まで網羅しているものを選んでいます。

ブログに掲載しているような現在の考え方に至るまで、他にも色々なことを学習して(手を伸ばして)きていますが、今回は『新卒の時期に何を勉強してたっけ?』ということを思い出しながらまとめてみました。

特に整形分野での臨床5年目くらいまでの方が対象になる書籍だと思います。ぜひ参考にしてみてください。

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解剖学

解剖学に関しては、学校の指定のものをお持ちの方がほとんどかもしれません。

色々な解剖学書籍がありますが、私は「ネッター解剖学アトラス」がとても良いと感じています。

良いと感じる理由
・解剖学のイラストが見やすい
・組織の位置関係(特に筋・神経の走行など)が分かりやすい
・電子版付き

国家試験を受ける時に必要となるのは筋単体での知識であったりしますが、臨床では複数の筋の位置関係を捉える必要があったり、筋と神経が交差する部分を把握しておきたかったりします。その時に一番参考になったのが、こちらの本になります。何度もこの本に助けられ、そして今後も助けてくれることと思います。

大型の本なので基本的には職場に置いていつでも見れるようにしていますが、普段はiPadを使用して電子版で見ていることが多いです。さすがに持ち運びは厳しいものがあります。

人体には筋・神経などの解剖学的破格が存在するため、解剖学書籍の中でも軟部組織の位置関係が変わってきます。その中でも「ネッター解剖学アトラス」は信頼できる書籍であると感じています。

機能解剖学

基本的な解剖学知識だけでは、臨床では太刀打ちできない部分が多いです。

そこで必要なのが機能解剖学になります。機能解剖学の書籍も数多くありますが、王道なのが「カパンジー機能解剖学」であるように感じます。

私はこれまで、幾度となくカパンジーを読み返しました。もはや読み返すというよりも、途中で挫折しては再開する…ということを繰り返してきました。

最初は馴染めず、なかなか難しくて手に取るのが嫌になってしまう方も多いと聞きますが、実際のところはだんだんと慣れてきます。慣れてくればこちらのもの!むしろ読みやすい!素晴らしい書籍だと感じます。これ以上の機能解剖学書籍はないのではないでしょうか。

上肢・下肢・体幹の3部に分かれており、別々に購入することもできますが、私の中では全3巻セット購入一択のみです!

新卒で…ちょっとお値段的に…と感じる方もいるかと思います。
その場合には、「身体運動の機能解剖」という書籍がオススメです!

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臨床推論・評価

臨床1年目は、本当に色々と悩むことがありました。

その時にお世話になった本が「運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学」です。この本は部位・疾患別に症例を用いながら臨床の考え方・進め方を学習することができるため、患者さんを前にして「どうしたら良い?」「何したら良い?」と頭の回転速度を上げてくれる本になると感じます。とても良く整理された良書ですので、ぜひ一度お手に取ることをお勧めします。

上記の本が良いやすい!分かりやすい!と感じた方には、「運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略」という書籍もオススメです。こちらでは、さらに評価について詳しく理解を深めることができます。

治療・概念

解剖学、機能解剖学、臨床適期な考え方・評価ができたとしても、治療をどのように進めていくのか非常に迷うことが多いです。

その時に参考になるのが、系統だった評価・治療の概念・コンセプトになります。

現在では数多くのコンセプトが存在し、どれから学習していくか迷うことがあります。

私は手当たり次第、興味があったものから読み進めていきました。この記事を読んでくださっている方も、ご自身の興味のある内容から読んでいただくのが良いと思います。
ここではひとまず、私が読んできた順番にご紹介していきます。

まずは、筋・筋膜のつながりについてまとめられている「アナトミートレイン」です。臨床では、部位の評価・治療を進めていったとしても改善しないことが往々にしてあります。そこで必要になってくるのが、“筋筋膜のつながり”についてです。この考え方があることで、疾患部位だけではなく他部位との関係性についても視点が広がるため、臨床に伸び悩んでいる方には推奨している書籍になります。

次に、筋のインバランスと評価・治療についてまとめられている「ヤンダアプローチ-マッスルインバランスに対する評価と治療」です。

学生時代から“ヤンダ”という言葉だけは知っていたため、これが臨床に活きてくるだろう!という何となくの気持ちはありました。上位交差性症候群・下位交差性症候群という言葉を耳にしたことがある方がいるかもしれませんが、この考え方ついてまとめられています。基本的にこの考え方がなければ、私の臨床は成り立たないであろう、いや数多くの臨床家の方の臨床が成り立たないであろう、という内容です。

臨床において考えるべき内容で、非常に大切なことは“動作”になります。動作を捉えられなければ、患者さんを変化させることは難しい部分が多くあります。

この“動作”について、臨床的にパターン化してまとめられている書籍が「運動機能障害症候群のマネジメント-理学療法評価・MSIアプローチ・ADL指導」になります。この本では、それぞれの部位に対して動作機能不全をパターン化し、その時の軟部組織の状態を考え、それに対する運動療法・ADL指導までをまとめているものです。

MSI(Movement System Impairment)という概念(講習会もあります)に基づく内容です。Webでも紹介されていますので、本を購入される前に一度MSIの診断システムの概念に関する記事を参考にしてみても良いかもしれません。

最後にもう一冊、動作についての概念がまとまっている本をご紹介します。

機能的動作とは何か、リハビリテーションの本質は何か、について考えを深めることができる書籍が「ムーブメント-ファンクショナルムーブメントシステム:動作のスクリーニング・アセスメント・修正ストラテジー」になります。

FMS・SFMAという概念に基づいている書籍で、この本を理解するのに数年は要しました。それだけ読み応えがあり、内容も深く、非常に考えさせられる書籍です。正直、何回も読まないと理解できません。(何回読んでも理解できているか微妙かもしれません)
現在の臨床の中でもベースになっている考え方であり、とてもオススメできる書籍になります。

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まとめ

本ブログを執筆している髙橋が、普段の臨床を行う上で「これまでに参考にしてきた書籍」についてまとめてみました。

これらの本は、私が臨床1年目の時に全て目を通しており、理解できていないものに関しては数年に渡り期間を空けて読み返してきたものです。

書籍によって概念も違い、考え方も違うと感じるかもしれません。いずれはどの内容も繋がってきて、いわゆる「点と点が繋がって線になる」「線と線が交わる・繋がる」ように感じる時がきます。

今後も「ぜひ読んでいただきたい!」というオススメの書籍についてご紹介する記事をアップしたいと考えています。

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