ヒップヒンジ(Hip Hinge)エクササイズとは?

ヒップヒンジエクササイズの肢位とフィードバックの選択:トップ画像 専門家向け記事
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ヒップヒンジ

ヒップヒンジとは、股関節(ヒップ:Hip)を蝶番(ヒンジ:Hinge)のように使用するエクササイズになります。

股関節が蝶番となり、大腿骨と寛骨を近づけたり離したりする動作になります。骨盤前傾位での股関節屈曲-伸展の動作になります。

ヒップヒンジ(Hip Hinge)エクササイズは臨床において有用なエクササイズであると考えております。

椅子からの立ち上がり、しゃがむ、床の物を拾う動作においては、この動作ができている必要があります。

しかし、股関節を起点に動作をすることができない方は多いです。
腰椎や膝関節を曲げて代償することで、腰痛や膝痛を引き起こしてしまうことは多々あります。

また、デッドリフトやスクワットなどのトレーニングにおいても、ヒップヒンジの動作は必須になります。

そこで今回の記事では、ヒップヒンジがよくわからないという方のために、エクササイズ肢位と処方のポイントをご紹介していきます!

エクササイズ肢位の選択

椅子からの立ち上がり、しゃがむ、床の物を拾う動作は、全て”立位”で行われています。

「エクササイズも立位で練習すればいいんでしょ!」「簡単じゃん!」と思われた方、要注意です!

そもそも立位でできないことを、いきなり立位でやらせてもできないことが多いです。

そのため、重心位置を下げて、支持基底面を広げることで、身体の安定性を確保した状態でエクササイズを練習する必要があります。

エクササイズ処方

  1. 支持基底面を広げる
  2. 重心位置を下げる

では、「どの肢位が良いのか?」という話になります。

両膝立ち

まず、重心位置を下げて行う方法として、両膝立ち(Kneeling)があります。

膝関節が屈曲位なので、ハムストリングの硬さが顕著な方にも、股関節-骨盤-腰椎の動作学習を進めることができます。

うまくできない方は、正座→膝立ちの動作練習をすると良いかもしれません。

膝の痛みがある方は、膝を着くのが難しいかもしれないので、注意していきましょう。

四つ這い

さらに重心位置を下げて、支持基底面を広げる方法として、四つ這い(All Four Position / Quadruped)があります。

この肢位では、上肢を床面に接しているため腹腔・腰椎の安定化にはメリットがあります。
しかし、肩甲帯・上肢の機能に問題がある場合、上肢が過剰努力してしまい、目的としている腰椎-骨盤-股関節に意識がいかないかもしれません。この場合、手のひらを着くのではなく、台を用意して肘を置くなど工夫した方が良いでしょう。

また、脊柱に加わる力も変わります。
膝立ちでは抗重力肢位でしたが、四つ這いでは従重力肢位になります。そのため、腹腔・腰椎の安定化の難易度は低くなります。

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エクササイズのフィードバック

エクササイズを行ってもらう時に、代償動作が生じることがほとんどです。

代償が生じず適切に行えているエクササイズを、いつまでも行わせていることに意味はないでしょう。
(※立位での練習・負荷を加えた練習は除く)

そこで、どの部位の代償をどのように修正していくべきか?ということになります。

口頭指示で改善されるのであれば、それで良いのですが、セルフで行う際には何を指標に行えば良いか分からなくなってしまいます。

この辺も考慮して、エクササイズの案内ができると良いでしょう。

今回は、ヒップヒンジエクササイズで生じやすい代償を、脊柱(主に腰椎)と膝関節に分けてご紹介していきます。

脊柱

脊柱といえど、主に腰椎の屈曲代償が多いと思います。

中には、胸椎伸展に伴う腰椎過伸展も生じます。

この代償を患者・クライアントさん自身にフィードバックするには、棒(Dowel)を用いた方法がオススメされます。

棒を身体の後ろで持ち、頭部・胸部・骨盤の3点に接することを維持してもらいます。

棒のポイント

  • 頭部
  • 胸部
  • 骨盤

持ち方は、片側上肢は頸部で、もう一方の上肢は腰部で把持します。

これにより、脊柱のアライメントを維持することにつながります。
構造的制限により把持が難しい場合(腰椎後弯や胸椎過後弯)は、骨盤部で把持し手を骨盤に接する状態でも良いでしょう。

ヒップヒンジ動作を行う際に、棒が3点のポイントのどこかが離れてしまう場合、動作が適切ではないということが分かります。

腰椎が屈曲してしまう場合は骨盤のところが離れてしまい、脊柱が伸展してしまう場合は胸部が離れてしまいます。
稀に頸部屈曲で代償する方もおりますが、この場合は頭部が離れてしまいます。

これは、四つ這い・両膝立ちの肢位で行うときも同様のことが当てはまります。

膝関節

膝関節の動きが伴うというのは、立位の状態に限ります。

膝関節屈曲により、重心を下降させて代償することが多々見受けられます。
この時、ヒップヒンジが生じていない場合が多いです。

この代償をフィードバックするには、つま先の直上-膝関節のラインに物を設置する方法がオススメです。
膝関節屈曲だけで動作を行う場合、設置した物に膝がぶつかるため、動作が適切ではないということが分かります。

膝関節外反の代償が生じる場合は、膝にセラバンド・チューブを巻きつけるか、膝関節の横に物を設置する方法があります。
セラバンド・チューブを膝に巻くことで、張力により外反方向へ動かされます。これを反射的に止めるように身体が反応するので、外反動作を修正することにつながります。

まとめ

日常的にあらゆる動作を行う上で、股関節主体の動作を学習することは非常に有益です。

また、デッドリフトやスクワットを適切なフォームで行うためには、まずヒップヒンジの動作を習得するべきです。

スクワットにおける動作指導の注意ポイントは、こちらの記事をご参照ください!

フィードバックの与え方に関しては、考え方によってはあらゆるバリエーションが存在しますので、今回ご紹介したものはほんの一部にすぎません。

棒を使用したフィードバックは立位だけではなく、両膝立ち・四つ這いにおいても用いることができます。

最終的には、何も使用しなくとも正しいフォームで行うことを目標に、エクササイズの難易度を調整していきましょう!そして、正しいフォームで行うことができれば、そこへ負荷を加えていきましょう!

コメント

  1. […] ヒップヒンジ(Hip Hinge)エクササイズとは?ヒップヒンジ(Hin Hinge)動作は、デッドリフト・スクワットなどのトレーニングや、立ち上がり動作・床の物を拾う時の動作など日常生活に […]