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この記事が参考になる方
上から荷物を取ろうとした時や、反対に荷物を持ち上げた時、髪の毛を洗う時や乾かす時に肩が痛くなってしまう方には、ぜひこの記事を読んでいただきたく思います。
特に、腕が肩の高さくらいまで上がる方は、このページを参考にしていただけると思います。
もちろん、そこまで上がらない方にも参考になる内容になっておりますので、最後まで目を通していただければ幸いです。
肩関節周囲の動き
今回は、肩関節の動きの詳細を解説し、動かした時に肩に痛みが生じる場合のストレッチ方法をご紹介します。
腕をあげる時に肩関節の動きはもちろん必要になりますが、それ以外にも肩甲骨や鎖骨・背骨の動きも必要になりますので、そこも含めて解説していきます。
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腕をあげる時に必要な肩関節の動き
肩関節は、上腕骨が”ゴルフボール”で肩甲骨が”ティ”のような形状をしているため、不安定ですが、多様な方向へ大きく動く構造になっております。
腕をあげる時に必要な肩関節の動きは、大きく分けて3つあります。
- 屈曲:前からあげる動き
- 外転:横からあげる動き
- 外旋:手が外側に捻る動き
この3つの動きが可能となることで、腕を前や横に挙げたり、挙げた状態で捻る動きが可能になります。
肩の3つの動きにとって必要な要素
屈曲
上腕骨が肩甲骨に対して安定した状態を保ったまま、三角筋が機能することで屈曲することができます。
肩関節が安定した状態を保つためには、肩のインナーマッスルが機能していることが大切になります。
この部分の機能が低下していると、腕を挙げた時に肩まで一緒に持ち上がってしまい、『肩がすくむ』ような動かし方になります。
- 症状のない方の手で、症状のある側の肩を上から押さえます
- 肩が上がらないように押さえを保持したまま、腕を前に挙げます
- 肩の高さ程度は挙がると良いでしょう
外転
屈曲と同様、上腕骨が肩甲骨に対して安定した状態を保ったまま、三角筋が機能することで外転することができます。
外転の動きでは、脇の部分の筋肉(大円筋・小円筋)や、腕の後ろの筋肉(上腕三頭筋)の柔軟性も必要となります。
これらの筋肉は、脇の下の部分でハンモック状になっています。
柔軟性に欠けてしまった場合、硬いハンモックとなってしまうため、上腕骨が上へと押し上げられてしまいます。
そのようになると、『肩がすくむ』動かし方になってしまいます。
これが影響してくるのは、外転90度以上の時となります。
外転90度以下の場合は、”関節包”といわれる肩関節周りを支える組織の制限が考えられます。
- 症状のない方の手で、症状のある側の肩を上から押さえます
- 肩が上がらないように押さえを保持したまま、腕を横から挙げます
- 肩の高さ程度は挙がると良いでしょう
外旋
肩甲骨に対して、上腕骨が軸状に回旋する動きになります。
この動きを引き起こす筋肉は肩の後ろに存在し、棘下筋や小円筋といった肩のインナーマッスルと、三角筋になります。
反対に、肩の前面の筋肉(大胸筋・小胸筋)の柔軟性が乏しいと、この動きを妨げるように作用します。
この動きに制限が生じると、先ほどの”外転”の動きにも制限が生じやすいです。
- 両脇を閉めて、両肘を体側にくっつけます
- 手は真正面に向けましょう
- 肘が体側から離れないようにしながら、手を外側に開きましょう
- 45度以上開けない場合は制限があります。
(左右差も比較してみましょう)
これらの3つの動きが、腕をあげる時に必要な肩関節の動きになります。
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肩関節以外で必要な骨の動き
ここでは、先ほどの肩関節以外の部分の動きの関与をご紹介します。
『肩甲骨』『鎖骨』『背骨』の3つの要素が関係してきます。
肩甲骨
腕をあげる際には、肩甲骨は上に向かって持ち上がる動きをします。
全体が持ち上がるというよりも、真ん中を軸にして上にあがる動きになります。(肩甲骨の上方回旋)
この動きに関与する筋肉が『僧帽筋』です。
僧帽筋は、”上”・”中”・”下”に区分され、”上”だけが作用すると『肩がすくむ動き』になります。
猫背の姿勢であると、”中”・”下”の筋力が弱くなってしまうこともありますので注意が必要です。
鎖骨
腕をあげる際に、鎖骨も一緒に上がります。
大きな動きではありませんが、腕は鎖骨を介して体幹とつながっているため、非常に重要な動きになります。
胸の前面の筋肉(大胸筋)が付着しているため、この筋肉が縮こまっていると腕が上がりにくくなります。
背骨
特に、『胸椎』と言われる背中の部分の動きが影響します。
背中の曲がった猫背の姿勢であると、僧帽筋の”中”・”下”の機能も悪くなってしまい、肩甲骨の動きが悪くなることで、肩関節にかかる負担が増加します。
そのため、胸を張って背中を反る動きが重要となります。
効果的なストレッチ方法
腕をあげるために必要な動きを改善するためには、肩の後ろ(特に脇の部分)の柔軟性が必要になります。
上図のように両肩一緒に行なっても良いですが、痛みがある場合には少しストレッチ方法を工夫した方が良いため、下記のストレッチ方法がオススメです!
体制は同じで、片側だけ行なっていく形となります。
右側の例
- 四つ這いになり、両手を中央に寄せます
- 右手を左手の下から通して左手の横に置き、右の手のひらを天井の方に向けます
- 正座をするようにお尻を後ろに引いて、右側の脇の部分を伸ばしていきましょう
- このとき、体重をやや右側にかけるようにすると、よりストレッチ感が増すでしょう
- 10回2セットを1日3~4セット行いましょう。時間がある時にこまめに行うことをオススメします!
※手のひらを天井に向けると肩の痛みが生じてしまう場合、手のひらを床面につけて行いましょう。
※肩の付け根・前面・側面に痛みが生じる場合、体重の掛け方を右斜め後ろに変えるように、色々な方向へ動かして試してみましょう。
※良い伸張感を感じる部分が見つからない場合、このストレッチは中止しましょう。
肩の痛みは長期に渡って継続し、日常の生活の中で非常に不快なものと思われます。
そんな状況をなるべく早く脱却するためには、1日の中で時間があればこまめに動かすようにしていくと良いでしょう。
もちろん、肩関節周囲の炎症がある時に動かし過ぎると、状況はさらに悪化するので身体の状態に合わせて行いましょう。
こちらの記事では、腕・手を後ろに回す時に肩が痛い場合のセルフチェックとストレッチ方法をご紹介していますので、症状に当てはまる方はご参照ください
コメント
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