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足首の不安定感
歩く時や、階段の登り降りの時において、足首が不安定に感じてしまう症状があります。
これは、『慢性足関節不安定症』という病態であり、過去の足首の怪我によるものや、日常的に加わる足首の負担により症状を発症してしまいます。
足首の怪我とは、足首周りの骨折や捻挫が該当します。捻挫は軽いものでも、長い経過を経てから不安定感の症状が生じてしまいます。
軽い捻挫なので湿布を貼って様子を見ていれば痛みは改善してしまうのですが、足首の機能は確実に低下してしまいます。
それが後になって、足首や膝・股関節などの症状を引き起こしてしまう要因になります。
そこで今回は、『なぜ不安定感を感じてしまうのか?』から解説していき、足首の不安定感を改善するためのトレーニング方法をご紹介していきます。
原因
足首の不安定感を感じてしまう原因は、足首を支えている靭帯や筋肉の機能が低下してしまっていることが考えられます。
これはレントゲンでは分かりません。
エコーやMRIなどの検査をすることで明らかになります。
”靭帯”と”筋肉”に分けて解説していきます。
靭帯
過去に捻挫をしたことがあるという方は、『靭帯が伸ばされている』あるいは『靭帯が切れている』可能性があります。
捻挫をした時の痛みが少なくても、”靭帯”が損傷している可能性は大いにあります。
靭帯は足首の関節をまたぎ、関節を安定させるために存在しています。
つまり、靭帯による支えが少なくなってしまうので、不安定な状態になってしまいます。
筋肉
『靭帯が損傷しているからどうしようもないのか?』と思われるかもしれません。
これを補うために、足首周りの筋肉を上手に使っていく必要があります。
ふくらはぎの裏面や内側・外側、スネの前の筋肉を、”バランスよく”かつ”タイミングよく”使う必要があります。
捻挫や骨折・手術の後では、足首周りが腫れてしまいます。この腫れの影響に伴い、筋肉の力の入りが悪くなってしまうことがあります。
また、腫れによっては足首の動きが一時的に悪くなってしまうので、歩く時にも足を引きずってしまう歩き方になります。
そうなると、足首周りで使う筋肉が偏った状態になります。
足首が治ったとしても、歩き方の癖が治らないために、足首に症状をきたしてしまうということです。
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足首を安定させるためのトレーニング方法
行うべきなのはストレッチではありません。
足首が”緩く”・”大きく動く”ようになってしまっているところに、さらに足首をストレッチしても、その”緩さ”を悪化させてしまうからです。
靭帯が伸びていたり切れている場合、それを修復することはできませんので、足首周りの筋肉を使うことで、足首の機能を適切な状態にしていく必要があります。
『どの部位の筋肉の機能が低下しているか?』をご自身で判断することは難しいですが、一度全ての筋肉を使うことで苦手な部分が分かってくる可能性があります。
以下のトレーニングを行いながら、ご自身の苦手な部分を把握し、それを改善していきましょう!
足首を回すトレーニング
簡単に行える足首を回すトレーニングから行いましょう!
”テレビを見ながら”、”何か作業をしながら”行えますので、日常的にこまめに行なっていただけると効果が出てきます。
- 足の指を曲げるように力をいれます
- 指を曲げた状態を保持して、足首を時計回りに回します
- 5周行った後、反時計回りに回します
- これを2〜3回繰り返しましょう
ポイントは、足の指を曲げる力を入れたままにすることです。
足首を回す時に、どこかのタイミングで力が抜けてしまうことがあります。
これが難しい場合は、最初は足の指は関係なく足首を回すことだけを練習していき、慣れてきたら曲げるように力を入れて行うと良いでしょう。
片脚スクワットのトレーニング
足首を回すトレーニングは足裏が地面についていない状態で行いましたが、足首の不安定感を感じる時の多くは、足裏が地面についている時です。
そのため、足を着いた状態でもトレーニングを行なう必要があります。
”ヒトが動く時”というのは、足首だけでなく膝や股関節・骨盤も同時に動いていますので、それを考慮したトレーニング方法になっています。
- つま先を前に向けた片脚立ちになります
- 膝・股関節を同時に曲げて、重心を下げていきます
- 膝が前に出過ぎないように、お尻を後ろに引くようにします
- 上半身〜骨盤は、やや前傾の状態をとりましょう
- 土踏まずを持ち上げるようにして、足裏の外側荷重を意識しましょう
- この時、背中はまっすぐの状態を保持しましょう
- 5〜10回繰り返し行いましょう
太ももの前・後ろやお尻の筋肉を使う感覚があれば上手に行えています。
土踏まずが潰れないよう、足の外側に体重をかけることが大切です。
土踏まずが潰れてしまうと、いわゆる”扁平足”になり、足の不安定感を増やしてしまいます。
また、このトレーニングを行う以前に、そもそも”片脚立ちが安定している”必要があります。
片脚で立った瞬間にふらつく場合は、まずは片脚立ちの練習をしていきましょう。
このトレーニングは、壁に手をついた状態で行なっていただけると安全です。最終的には、壁の支えを無くしてもトレーニングできることを目標にしていただけると良いでしょう。
注意するポイントが多いですが、繰り返し行うことで慣れていきますので、少しずつ行いましょう!
まとめ
足首の不安定感の原因は、過去の怪我や普段の生活習慣により、靭帯や筋肉の機能が低下していることにあります。
症状を緩和・改善するためのポイントは、足首〜股関節・骨盤の筋肉を使うことです。
ただし、いくらトレーニングを重ねても不安定感がなくならない場合もあります。
それは、靭帯が切れてしまっており、それを補うことができない状況にあることが考えられます。
この場合は、テーピングやサポーターをして、足首を安定させる必要があるかもしれません。
これに関しては、ご自身の判断で決めるのではなく、専門家の意見を取り入れていただく必要があります。
お近くに相談できる方がいない場合は、こちらのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
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