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肩甲骨と肋骨の関係
肩甲骨を動かす事は重要な事だと知っている方は多いのではないでしょうか。
いざ、肩甲骨を動かそうとすると、背中のあたりで「ボキッ」「ゴリッ」と音がなってしまう。
そのような症状が気になってしまうという方は、音が鳴る原因が今回の記事で分かるかと思います。
まずは、肩甲骨周りの構造に関する内容からまとめていきます。
肩甲骨は、他の骨と関節を構成しない『浮いている骨』であり、約26個の筋肉によって動きがコントロールされています。
つまり、周囲の筋肉が前後・左右・上下とあらゆる方向に引っ張り合う事で、その位置を保っているという事です。
肩甲骨は、肋骨の上に存在しています。肋骨そのものは、後ろの背骨から前の胸骨に向かって、輪っかのような形状をしています。
肩甲骨を動かす時には、肋骨上を滑るように動いています。身体の動きに合わせて肋骨は、前に回ったり、後ろに回ったりする動きが生じます。
そして、肋骨は胸椎と言われる、胸の背骨に達しています。背骨の動きとしては、前屈・後屈、左右への捻り、左右への傾き、これらを複合した動きを行います。
なぜ音が鳴るのか
本来、肋骨の上を肩甲骨が滑るように動きます。
肩甲骨を動した時に音が鳴っている場合、肩甲骨と肋骨の間の動きが滑らかに行えないことが考えられます。
この時、肩甲骨が悪いのではなく、土台となっている肋骨に問題がある可能性が高いです。
肋骨は綺麗な曲線を描いた形状ではなく歪な形状をしており、少し角になっている部分があります。それがちょうど肩甲骨の部分と接する事で音が鳴ります。
肋骨が前に回る動きは息を吐く時に生じる動きで、肋骨が後ろに回る動きは息を吸う時に生じる動きです。
肋骨が後ろに回る動きが生じると、肋骨の角の部分が背中側に突出することとなり肩甲骨と触れてしまいます。肩甲骨を動かす時にはそれを乗り越えるように動くため、音が鳴る可能性が高くなります。
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なぜ肋骨の問題が生じるのか
『肋骨が後ろに回る動きが生じる』というのは、全ての肋骨において生じるわけではなく、部分的に生じてしまうことがあります。
それはわずかな身体の捻りや傾きの左右差、それに伴う筋肉のバランス不良、呼吸方法などによって部分的に肋骨の後ろに回る動きが生じます。
身体を捻る・傾ける際に、その向く側の肋骨は後ろに回ります。
例えば、上半身を左へ捻っていると左側の肋骨が後ろに回り、右側の肋骨は前に回ります。
また、姿勢の取り方としてはさまざまなことが考えられます。
例えば、みぞおちの部分は右に捻っているけど、肩甲骨の辺りでは左に捻ることがあります。これは、『身体が真っ直ぐな状態を維持するための代償』と考えることができます。右に捻った分、左に捻って相殺するという事です。
上記のような左右への捻りの切り替え部分では、背骨や肩甲骨ではストレスを受けやすくなります。
また、長期間で上記のような姿勢をとっていたり、繰り返される動作(スポーツや労作業など)では、使用される筋肉も偏ってしまうことがあります。そのため、その姿勢や動き方から抜け出せない状態、ある意味”そこで固まった状態”となってしまいます。その状態で呼吸を繰り返したり、普段の生活を行うため、その状態がより一層からだに定着してしまうということになります。
音を鳴らさない方が良いのか
「音を鳴らさない方が良いのか?」ということになりますが、特に鳴らしても問題はないでしょう。
肩甲骨と肋骨の間には筋肉も存在しているため、直接骨同士が擦れるということはありません。
しかし、音が鳴ってしまう動かし方や音が鳴ってしまう身体の状態が、そもそもの問題であると考えられるため、あまり頻回に行わないようにした方が良いでしょう。
「どうしても肩甲骨を動かしたい!」ということであれば、姿勢を変えて動かすと音が減る可能性が高いです。少しからだを反ってみたり、丸くしてみたり、捻ってみたりすると変化が生じると考えられますので、ぜひ試してみてください。
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改善するために必要な事
まずは、からだをある姿勢に変えてみて、その上で肩甲骨を動かした時に音が鳴るのか鳴らないのかを確認します。
ある姿勢とは、軽く丸めたり反ったり、左右のどちらかに捻る姿勢をとることです。その方向を確認した上で、それに適したエクササイズなどを行うと良い効果が得られるでしょう。
丸めた方が音が減る場合、四つ這いの姿勢で背中を丸めて息をしっかり吐き切るようにすると良いかもしれません。
反対に、反った方が音が減る場合、四つ這いの姿勢で背中を反って息を吸うようにすると良いかもしれません。
ただし、右側は鳴らないのに左側だけ鳴ってしまうというような場合、からだの左右差(捻りや傾き)があると考えられます。上記のエクササイズでは、左右均等に行っているため、左右差を改善するためのエクササイズが必要になるでしょう。
上記のことでご相談やご質問等がある場合は、お問い合わせフォームや匿名でできる質問箱などをご利用ください。
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