ストレッチをすることでのデメリット:”やりすぎ”は注意した方が良い理由

エクササイズ資料

エクササイズの方法・解説・代償動作・難易度調整について動画と解説資料にまとめた資料になります。

エクササイズに対する知識を深め、臨床で実践・応用することのできる、これまでに無い全く新しいエクササイズ解説資料になっています。

詳細はこちら【エクササイズ・コレクションのご案内】をご参照ください。

セルフケア

スポンサードサーチ

ストレッチング

ストレッチングは、アスリートの方、趣味でスポーツをされている方、日常的に健康のために身体を動かしている方にとって、手軽に行える身体のケア方法の1つだと思います。

からだの関節の動きや筋肉の柔軟性を向上させること、血流が促進されて身体が温まり心身ともにリラックスできること、痛みの症状が緩和できることなど、行うことによるメリット・利点は多いです。

しかし、ストレッチングはメリットだけではありません。

『身体にとって本当に必要なことなのか?』
時には身体を悪くしてしまうこともあり、その要因は人それぞれ違ってきます。

例えば、「前屈(立った姿勢からつま先を触るように前にかがむ動き)ができないから太ももの裏のストレッチングを頑張ります!」というのも悪いことではありませんが、太ももの裏の筋肉の柔軟性を高めることが、あなたの身体にとって悪影響がないのかは別問題です。良い影響をもたらすこともあれば、悪い影響もあるわけです。

『それはなぜなのか?』を今回の記事ではご紹介していきますね!

からだへの弊害・デメリット

筋肉や関節が硬くなってしまっているのは、『その部分を硬くすることで安定させている』ことが考えられます。

それを無理やり引き伸ばすことで、一時的に身体を動かしやすくなったとしても、その効果はあくまで一時的であることが多いです。それは、身体を安定させている部分がなくなってしまい、不安定になっているため、再びその筋肉を硬くさせて安定感を得ようとします。

また、ある特定部位のストレッチングをして痛みの症状が緩和されたとしても、2〜3日後には違う場所に症状が出てきたという方は少なくありません。それは、”痛みが移動した”わけではなく、身体の反応なのではないかと考えられます。
つまり、『安定させていた部分を取り上げられてしまい不安定になったので、身体の違う場所で硬さを作り安定させている』ということです。

先程の前屈の例で詳しく解説します。上記の説明でなんとなく分かったという方は、読み飛ばして頂けますと幸いです。

太ももの裏の筋肉は骨盤から膝裏にかけて存在しており、骨盤や股関節・膝関節を安定させています。前にかがむ時に腰痛がある場合、太ももの裏のストレッチングをすることで症状が緩和することが多いです。しかし、「後から股関節や膝関節が痛くなってきた」というケースも多いです。太もも裏の筋肉の活動が抑制されてしまい、股関節・膝関節が不安定になってしまったので、骨・関節で安定感を得ようとした結果、骨・関節の変形につながることが考えられます。いわゆる変形性関節症です。若い方ですと、関節のつまり感(インピンジメント症候群)のような症状を感じるかもしれません。

このように考えると、ストレッチングをすることだけが正解ではないことがお分かりいただけるかと思います。

スポンサードサーチ

ストレッチングの時間・程度にも注意しましょう

ストレッチングを行う時間や程度にも注意した方が良いです。

1回につき、30秒〜1分程度が良いとされています。ついつい他の作業をしながら行っていると、2〜3分ほど筋肉を伸ばしていることもありますが、力が入りにくくなる感覚が生じるかもしれません。
ストレッチングは筋肉の力の入りを抑制してしまうので、このように感じやすいことが考えられます。

程度は、”グイグイと強くやれば良い”というものではありません。”痛いけど気持ち良い”と感じれるくらいが、適切な負荷量とされています。
グイグイとやってしまうと、効果は得られないことが多く、筋肉も微細に損傷してしまうことがありますので、注意していきましょう!

ストレッチングの程度や頻度などの詳しい方法は、こちらの記事をご参照ください。

ストレッチングの効果を最大限にするために必要なこと

では、「ストレッチングをしてはいけないのか?」ということですが、そういうわけではありません。

ストレッチングを行い、その効果を最大限にするためには、どこかの部分を安定させていけば良いだけです。

例えば、腰が反っている姿勢を取りやすい方は、太ももの前・外側の筋肉に頼っている傾向があります。その筋肉をストレッチングして活動を抑制すると、身体を支えている部分を失ってしまいます。そのため、腹筋や太もも裏、お尻の筋肉を使うようなエクササイズを行い、身体を支える部分を作っていく必要があります。

では、「始めからストレッチングをやらずに、エクササイズをやれば良いじゃないか!」と思われるかもしれません。”ズバリその通り!”なのですが、エクササイズで使う筋肉を適切に刺激するためには、過剰に使用している筋肉を抑制させることが効率的な場合があります。
これに関しては個人差が大きい部分になりますので、専門家のご意見を伺うと良いでしょう!

スポンサードサーチ

まとめ

最後まで目を通していただきありがとうございました。

ストレッチングは、良くも悪くも身体に大きな影響を与えてくれます。

数多くのメディア・ SNSではストレッチングの良い面だけを切り取って発信している傾向が強く、それを参考にして行った方が違和感・痛みの症状を抱えてしまうことがあります。
受け手側の皆様は、このような多くの情報を精査する力が問われています。

今回の記事が参考になった方もいれば、よく分からなかった方もいるかもしれません。
もし、理解しにくい部分・疑問点がありましたら、下記コメント欄、またはお問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。

コメント