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首・肩の痛み
首・肩の痛み(頸部痛)は、デスクワークなどの作業が多い方にはよくみられる問題です。
頸部痛は、年間で一般人口の約半数の方に影響を与えているとも言われており、多くの方がこれまでに悩まされた経験があるのではないかと思います。
中高年の世代に多くみられる傾向がありますが、勉強やゲームなど下を向いていることが多いと首・肩に加わる負担が増加するため、若年層や小さな子どもまで症状を示すことがあります。
一度肩こりや首の痛みを感じてしまうと、普段の生活で常に痛みに悩まされ、その痛みの期間も長期に渡って継続することもあります。
交通事故などをきっかけに首の痛み、腕・手・指先に痺れが生じたりする方や、寝違えてどの方向にも動かせないという方もいるのではないでしょうか。
この場合は急性期という分類になり、炎症が落ち着く3日〜1週間後には急激な痛みは軽減していきます。反対に、慢性的に首の痛みや肩こり、腕や手・指先への痺れを呈する方も多くいるのが現状です。
多くの方が『首こり』や『肩こり』などと自己判断してしまい、ずっと治らないと思われている方も多いと思います。
しかし、普段の生活の中で気をつけるべき点や、症状を緩和させる運動方法などを知っていれば、痛みの緩和に繋がるかと思いますので、その内容をご紹介していきます。
頸部痛の特徴
頸部痛の特徴についてご紹介します。
- 頸部痛は次第に進行するか、外傷後に発症します
- 一般的に再発することが多いです
- 頸部痛に関連した症状としては、疼痛(痛み)、頸部の硬直、頭痛、耳鳴り、肩や上腕に放散する疼痛がみられます
- 外傷後に発生した頸部痛には、視覚聴覚障害、睡眠障害、認知および感情障害など広い範囲にわたる症状が関連して起こります
- 頸部痛に関連した臨床所見としては、頸部の可動域制限、疲労の増加、頸部の筋が押されたときに痛みがあります(圧痛閾値の低下)
- 不安やうつ、腰痛などが併発する場合は、病状がより重症であることを示唆します
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脊柱(背骨)
脊柱は、頸椎・胸椎・腰椎・仙骨・尾骨で構成されます。
脊柱の前後の弯曲は、相互依存関係にあります。
前に反っているものを “前弯“、後ろに曲がっているものを “後弯” と言います。
『頸椎:前弯』 『胸椎:後弯』 『腰椎:前弯』
といったように、ジグザグに弯曲しているのが本来の脊柱の関係性です。
ところが、ある部分の弯曲が変化すると、他の全ての部分の弯曲に変化が生じます。
例えば、背中が曲がった猫背の状態であると、頸椎も後ろに曲がってしまい、脊柱全体が後弯します。もともと頸椎は前に反った状態であるため(前弯)、後ろに曲がった結果として真っ直ぐになってしまいます。
こうなると、よく言われる『ストレートネック』という状態になります。
では、さらに細かく頸椎の構造についてみてみましょう。
頸椎のしくみ
頸椎は7個の骨があり、その上に頭蓋骨があります。
頸椎の中でも、1番目と2番目の骨の形は特徴的で、上下に向く動きは少なく左右に捻る動きが大きい特徴があります。
3番目から7番目にかけては同じような形であり、前後・左右に捻る・左右に倒す動きが柔軟に行われています。
それぞれ上下の頸椎により関節が構成されており、動きの最終では関節がロックされるような状態で動きに制限がかかります。
椎間板
脊椎の間には椎間板があり、クッションの役割を担っています。
これによって、重たい頭を支えている状態や、動かした時に関節へかかる負担を軽減することができます。
負担が増加してしまうと、椎間板が潰れてきてしまい、脊椎の間が狭くなったり、それによって痛みを感じたりもします。
神経
頸椎にはそれぞれ椎間孔と呼ばれる空洞があり、上下の椎間孔が連なることで脊柱管となります。
この部分には、上半身・下半身の感覚・運動をコントロールするための神経が通っています。
椎間板が潰れた状態で、さらに首にかかる負担が持続していると、関節に負担がかかります。
そのようになると、やがて骨が棘のように突出してしまい、脊柱管の空洞を圧迫してしまいます。
この場合、神経に悪影響を及ぼし、肩や腕に痺れ・痛みの症状を示す可能性があります。
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頸椎の靭帯と筋肉
頸椎の前後には靭帯が存在しており、首の上下の動きを制限します。
制限といっても、動かしすぎた時に止めてくれる”最後の砦”のようなイメージで良いかと思います
首周りの筋肉は、頸椎から始まり肩甲骨や鎖骨・背骨に終わります。
今回は、その中から3つの筋肉をご紹介します。
僧帽筋
1つ目は『僧帽筋』という筋肉で、頭蓋骨・頸椎・胸椎から始まり、鎖骨や肩甲骨に付着する大きな筋肉です。
僧帽筋は上・中・下と分類され、肩こりや首の痛みとして感じやすいのは僧帽筋の上部になります。
猫背の場合、僧帽筋の中部や下部を使わなくなってしまうため、筋力が弱くなってしまいます。
そうなると、肩が前に入ってしまい、さらに猫背を助長する結果となります。
筋力が弱くて肩甲骨が安定しなくなってしまうため、僧帽筋の上部が緊張することで代償することとなります。
肩甲挙筋
2つ目は『肩甲挙筋』という筋肉で、頸椎から肩甲骨に付着します。
なで肩の場合、この筋肉が常に緊張している状態となり、首・肩の痛みの原因となります。
横・後ろに振り向く時に、首に詰まる感じがしたり、引っ張られる感じがする場合、肩甲挙筋が問題となる可能性があります。
胸鎖乳突筋
3つ目は『胸鎖乳突筋』という筋肉で、頸椎から鎖骨に付着します。
デスクワーク作業が多くて画面を覗き組むような姿勢が長いと、この筋肉が硬くなってしまい、頭の位置が肩よりも前にきてしまいます。
胸鎖乳突筋は首の前面を覆っており、この筋肉が硬くなった場合は、後ろの僧帽筋や肩甲挙筋も一緒に硬くなってしまう可能性があります。
また、左右へ振り向く時に、首の前・横が突っ張る感じがするかもしれません。
この他にもたくさん筋肉がありますが、日常生活で負担を受けやすい3つの筋肉をご紹介させていただきました。
下記の記事は、「首の筋肉が痛い』「肩こりがある」という方に向けた内容になっていますので、是非ご参照ください!
首の痛みが生じる要因
頸部痛が生じる要因に関して考えられることを上げていきます。
- 筋肉の緊張
- 筋肉の弱化
- 頸部を覆う筋膜
- 椎間板の変性
- 椎間関節での痛み
- 頸椎の変形
- 頸椎神経根の症状
- 線維筋痛症
- 交通事故に伴う関節捻挫
これらの中の下2つを除いた考えられる要因には、『姿勢の悪さ』が大きく関わってくると考えられます。
その『姿勢の悪さ』が、『筋肉の柔軟性の低下』や『関節を安定させる筋肉の働きの低下』を引き起こすと考えられます。
座り方に関してはこちらの記事で記載していますので、ぜひご参照ください!
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胸・肩のストレッチ
上記のことをまとめると、首は頭を支えている大切な部分であり、身体の他の部分からの影響を大きく受けるということになります。
つまり、肩こりや首・肩の痛みの原因は首ではなく、違う場所であることが考えられます。
そのため、今回は、座りながら簡単に行える胸・肩周りのストレッチをご紹介していきます!
- 座ったまま身体の後ろで手を組みます
- 手を『後ろ+やや斜め下』の方向へ引っ張っていきましょう
- 肩甲骨を背骨に引き寄せて胸を張っていきます
- 胸・肩の前が引っ張られるように感じるでしょう
- 深呼吸をしながら、10〜15秒程度伸ばしていきましょう
いかがでしたか?
胸・肩の前の筋肉は硬くなりやすいので、普段の生活の中でこまめに行なっていきましょう!
コメント
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