スポンサードサーチ
外反母趾
今回は、外反母趾の症状でお困りの方に向けた、『症状の原因』と『痛みを改善する&悪化させないために必要なこと』をご紹介していきます。
普段ヒールをお召しになる方や、革靴を履く方には多く診られる病態ですが、普段何もしていない方にも起こりうるものになります。
外反母趾は、一種の骨の変形です。
変形の程度は人それぞれですが、重度の場合だと足の形に適した靴が見つからなくなってしまいます。
そうなった場合、手術を選択する方もいるでしょう。
靴が当たって痛みが生じてしまう方や、スニーカーなど柔らかい素材なのに痛みが生じてしまう方は、歩き方に問題が生じている可能性があります。
何もしていなくても痛みが生じてしまうのは、普段の歩き方の影響から母趾周辺での炎症症状や神経症状が生じている可能性があり、より複雑な状態と考えられます。
では、なぜこのような症状が生じてしまうのか?
その原因を解説していきます。
外反母趾の原因
外反母趾の原因として、一番は歩き方の問題が大きいと考えられます。
特に歩きの蹴り出しの瞬間(脚が後ろに伸びて蹴る時)、内側に体重がかかり過ぎてしまい、母趾(親指)に加わる負担が増大してしまっていることが要因です。
”扁平足”の方では起こりやすい症状ですが、”ハイアーチ”(土踏まずの部分が高くなっている)の方の場合でも生じてしまいます。
扁平足
もともと、足は内側のアーチ部分(土踏まず)によって外側に体重がかかるよう、安定した構造をしています。
扁平足の場合だと、内側のアーチ部分がなくなっているために、既に内側に体重がかかりやすい状態になっています。
歩く時には、内側に体重がかかったまま、つま先へと体重が加わってしまうため、他の4本の指には体重がかからず母趾だけにかかってしまいます。
また、足裏には横アーチ(母趾球と小趾球を結ぶ部分のアーチ)も存在しており、この部分も蹴り出す瞬間に大きな影響を与えます。
足の指の直下にタコができてしまっている方は、この部分のアーチが低くなっており、足の筋肉が適切に機能していない不安定な状態です。
この状態でも、内側に体重がかかりやすくなってしまい、外反母趾に大きく影響していきます。
ハイアーチ
逆にハイアーチの場合、外側に体重がかかっている時間が長すぎてしまいます。
ある程度母趾に体重がかからないと蹴り出せないため、外側に体重がかかっている状態から急激に内側に体重が変位していきます。
この瞬間に、母趾の部分に加わる負担が大きくなってしまい、外反母趾になってしまいます。
内側アーチは高く安定している方でも、足裏の横アーチの部分がなくなってしまっていることもあります。
この場合、母趾球と小趾球の間にタコができてしまいます。
この状態も、足を支える筋肉の機能が低下しているため、母趾や小趾に加わる負担が増加します。
その結果、外反母趾になってしまうでしょう。
スポンサードサーチ
外反母趾を悪化させないために必要なこと
ここまで外反母趾の症状と原因と解説しましたが、これ以上外反母趾を悪化させないために必要なことを解説していきます。
まず第一に、足の指の使い方を変えていく必要があります。
特に、足裏のアーチ部分を支える筋肉と母趾を動かす筋肉を刺激していくことが必要です。
これを行うことで、地面に対して足が安定して機能してきます。
今回の記事では、足裏・足の指に着目した3種類の体操をご紹介します。
その他に必要なことは、股関節・足関節が十分に動かせる状態であることです。
歩く時に大きく動く場所が股関節・足関節であるため、この部分が適切に機能していないと足・指先を代わりに使いすぎてしまうことが考えられます。
もう一つ大事な部分が、胸・肩周り(胸郭)です。
胴体をガッチリ固定してしまうと上手に歩けませんので、歩くという動きの中では上半身の捻る動きが必要となります。
この2つのポイントに関しては、後日ご紹介します。
足の指の曲げ伸ばし体操
まず最初に行うのは、足の指を曲げ伸ばしする体操です。
足裏の横アーチが重要とお伝えしましたが、この部分を押さえながら行なっていくことがポイントです。
- 母趾球と小趾球を挟むように押さえます
- 押さえた部分から曲げます
- その後に指先を曲げます
- 指を伸ばします
強い力では行わず、全力の20~30%程度の優しい力で行っていくと良いでしょう。
指先を最初に曲げるのではなく、後から曲げることが大切です!
少し難しいかもしれませんが、練習していきましょう。
スポンサードサーチ
母趾を反る+開く体操
次に、足を地面に着けた状態で指を動かす体操です。
外反母趾の方だと、母趾をまっすぐ反らすことができず斜めに上がってしまうことが考えられますので、注意して行なっていきましょう。
- 膝を90度曲げた状態で座ります
- 膝とつま先の向きを真っ直ぐにします
- 母趾を開きながら反らせていきましょう
※母趾が斜めにならないように注意しましょう
※膝が内側や外側に動かないように注意しましょう
この動きが難しい方は、全部の指を一度反らしてから、母趾以外の4本の指を地面に着けるように逆の動きで行うと良いでしょう!
足裏のアーチを作る体操
最後に、内側のアーチ部分を支える筋肉を使っていきましょう。
ここでのポイントは指先を曲げず、足裏の真ん中くらいを持ちあげて曲げるように意識しましょう。
- 膝を90度曲げた状態で座ります
- 膝とつま先の向きを真っ直ぐにします
- 土踏まずを持ち上げるよう足裏に力を入れます
※指先は曲がらないようにしましょう
※膝が内側や外側に動かないように注意しましょう
座って行うことができましたら、立った状態・片脚立ちの状態と少しずつレベルアップして行うと良いでしょう!
スポンサードサーチ
まとめ
今回の内容のまとめになります!
- 足の内側アーチと横アーチが重要
- 歩くときに母趾に過剰なストレスが加わっている
- 母趾の使い方・股関節・足関節や胸郭の動きも重要
股関節や足関節、胸郭の動かし方に関しては後日掲載する予定です。
ご自身でからだを動かしていくことは非常に大切なことですが、靴の影響がかなり大きいことも事実です。
ヒールや硬い靴をなるべく避けていただき、スニーカーやウォーキングシューズを選択していただけると良いでしょう。
インソールも有効ですが、市販で売られているものは皆様の足に適していないことが多いです。
足の形で計測するインソールもありますが、これも歩き方に良い影響を及ぼさない可能性があります。
私は歩き方に着目したオーダーメイドのインソールをご提供していますので、ご興味のある方はお問い合わせフォームよりご連絡いただければ幸いです。
コメント